子どもの教育費、投資で準備して大丈夫? わが家が新NISAで備えている考え方
「教育費って、投資で準備してもいいの?」
「減ったら困るお金なのに、リスクを取って大丈夫?」
答えから言えば、私は教育費の準備にも投資を一部使っています。ただし、やみくもにではなく、いくつかのルールを決めて。投資のそもそものきっかけが「子どもの教育費」だった、投資歴約7年・40代の私が、新NISAでどう備えているのかを、正直にお話しします。
増やす力シリーズの「応用・出口」ステップ、3本目です。
前回までは企業型DCやiDeCoという「老後のお金」の話でした。今回は時計の針を少し手前に戻して、もっと早くやってくる大きな支出=教育費と、投資との付き合い方を考えます。
きっかけは、進学と習い事でした
投資を始めたきっかけは、相場でも、老後でもありません。子どもの進学と、習い事でした。
支出が実際に始まってみて、はじめて実感しました。毎月きちんと出ていく。そして、これから増えていく。
それまでは、教育費と聞いても、どこか先の話でした。数字で見たことはあっても、自分の家計から毎月引かれる感覚とは別物です。実際に引かれるようになって、ようやく「この先どうするか」を考えました。
そのときに感じたのは、このままのやり方では届かないかもしれないということでした。
最初は、現金だけで貯めていました
いまは新NISAも使っていますが、最初は現金・預金だけでした。
理由は単純で、教育費は減らしてはいけないお金だと思っていたからです。使う時期が決まっているお金を、値動きのあるものに置くのは怖い。そう考えるのが自然でした。
しばらくは、それで続けていました。増えはしませんが、減りもしない。安心ではありました。
ただ、金利がほとんどつかない状態で積み上げていくと、必要な額に届くのがいつになるのか、見通しが立ちませんでした。安心と引き換えに、時間だけが過ぎていく感覚がありました。
新NISAが始まって、やり方を見直しました
変えるきっかけになったのは、新NISAが始まったことでした。
非課税で運用できる枠が広がり、しかも必要なときに売却できる。この2つが、教育費との相性を変えたと感じました。以前の制度では、ここまで柔軟には使えなかったからです。
そこで、こう組み直しました。
- 教育費のすべてを現金で持つのをやめる
- 時間を味方にできる部分だけ、新NISAへ回す
- すぐ使う可能性のあるお金は、現金のまま置いておく
いまも新NISAでの積立とは別に、毎月いくらかを現金でも積み立てています。月々の収支で残ったぶんも、そのまま現金としてプールしています。
厳密に「これは教育費」と色分けしているわけではありません。それでも、いざというときに動かせる現金があること自体が、備えになっています。
不安がなくなったわけではありません
正直に書くと、投資で教育費を準備することへの不安は、いまもゼロではありません。
必要なタイミングでちょうど暴落が来たらどうするのか。その心配は、制度が良くなっても消えません。
私の場合、それが落ち着いたのは、現金も並行して積んでいるからでした。全額を投資に置いていたら、たぶん相場を見るたびに落ち着かなかったと思います。
増やす役割は新NISA、守る役割は現金。 どちらか一方に振り切らないことが、私にとっての安心材料になりました。
それで、投資で準備して大丈夫なのか
ここまでが、わが家がいまの形にたどり着くまでの経緯です。そのうえで、はじめの問いに答えます。
減ったら困る教育費を、値動きのある投資で準備していいのか。
私の答えは、「条件を決めれば、選択肢になりうる」です。断言はできません。現金だけで貯めていたころの自分に「大丈夫だよ」と言い切れるかというと、それも違う気がします。
避けたいことは、はっきりしています。ゴールの直前に相場が大きく下がって、目減りしたまま使わざるを得なくなることです。
逆に言えば、
- ゴールまで時間がある
- 近づいたら、リスクを落としていく
- すぐ使うお金は、投資に入れない
この3つを意識すれば、教育費の準備に投資を活かす余地はあります。「全額を投資に」ではなく、「時間を味方にできる部分だけ投資に」。これが私の基本スタンスです。
教育費と投資の相性は、「時間がどれだけ残っているか」で決まる。
ゴールから逆算して、時間軸で考える
教育費の準備でいちばん大切にしているのが、ゴールからの逆算です。
大きなお金が必要になるタイミングまで、あと何年あるのか。残り時間によって、取れるリスクは変わってきます。
- ゴールまで、まだ時間がある時期 … 値動きがあっても、回復を待つ余裕がある。インデックス投資で、じっくり育てる。
- ゴールが近づいてきた時期 … 回復を待つ時間が短い。ここからは、少しずつリスクを落としていく予定です。
つまり、教育費の準備は「ずっと全力で投資」ではなく、ゴールに近づくほど、投資から現金へ重心を移していくイメージです。山登りでいえば、頂上が近づいたら足元を確かめてゆっくり歩く、そんな感覚に近いかもしれません。
ゴールが近づいたら、リスクを落としていく
ここが、教育費ならではの考え方です。
老後資金なら、多少値下がりしても「使うのはずっと先」だから、回復を待てます。でも教育費は、使う時期がある程度見えている。だからこそ、ゴールが近づいてきたら、計画的に現金へ寄せていく。そう考えています。
もっとも、わが家はまだその時期に入っていません。いまは積み立てている段階で、以下はこれから実行するつもりの段取りです。
必要になる時期が見えてきたら、たとえばこんな形を想定しています。
- 値上がりしている分を、少しずつ利益確定して現金にしておく
- 新たに積み立てるぶんは、無理に投資へ回さず、預貯金で確保していく
こうして、「使う直前の暴落」に巻き込まれないよう、着地に向けて高度を下げていくつもりです。
この「ゴール前にリスクを落とす」という発想は、実は次回以降にお話しする出口戦略とも、根っこは同じです。増やすことと同じくらい、"どう使い終えるか"が大事なんですね。
教育費と老後資金は、「器」を分けて考える
最後に、全体のバランスの話です。
私は、お金を「いつ使うか」で、入れる器を分けて考えています。
- すぐ使うお金・数年内に使うお金(生活費、近い教育費など) … 生活防衛資金や預貯金で確保。投資には入れない。
- 中期で準備する教育費 … 新NISAと現金の両建てで。ゴールが近づいたら、さらに現金へ寄せていくつもりです。
- 老後まで動かさないお金 … 企業型DCやiDeCoなど、引き出せないけれど税制優遇の大きい器で。
同じ「投資」でも、目的とゴールの時期がちがえば、付き合い方も変わる。教育費は、このなかでも「そう遠くない未来に使う可能性が高い」お金。だからこそ、老後資金よりも慎重に、着地を意識して扱っています。
まとめ:教育費こそ、時間を意識して
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
子どもの教育費を投資で準備することは、「時間」と「出口」を意識すれば、選択肢のひとつになりうると、私は考えています。
ゴールまで時間があるうちは、じっくり育てる。近づいたら、そっと現金へ。
大事なのは、教育費というゴールの見える支出だからこそ、ゴールから逆算して、近づいたらリスクを落としていくこと。そして、すぐ使うお金は投資に入れないこと。この線引きを意識できると、新NISAは教育費準備の一部として使いやすくなります。
投資のきっかけが教育費だった私にとって、このテーマは、これからもずっと向き合い続けるものです。
次回は、ポートフォリオのもうひとつの顔、サテライトとして米国の高配当株ETFを少しだけ持っている理由についてお話しする予定です。
教育費は、いつ・いくら必要かを一度書き出してみるのがおすすめです。全部を投資でまかなおうとせず、「近い出費は現金、遠い将来は投資」と分けるだけで、迷いはぐっと減ります。
明日もまた、歩きながら考えます。
🚶 はいと
40代・4人家族のビジネスパーソン。
毎朝、歩きながらお金と人生のことを考えています。
※本記事は筆者自身の経験と考えをまとめたものです。教育費に関する制度や支援は変更される場合があります。最新情報はご自身でご確認ください。投資は元本割れのリスクを伴います。最終的な判断はご自身の責任でお願いします。
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