結局いくら貯めれば? わが家のサイドFIRE必要資金を試算する【増やす力 総まとめ】
「サイドFIREって、結局いくら貯めればできるの?」
「わが家の場合、ゴールはどのあたりにあるんだろう?」
増やす力シリーズも、いよいよ最終回。最後のテーマは、わが家のサイドFIREの「必要資金」。実は最初の記事でも目標額には触れましたが、今回はシリーズの締めくくりとして、前回の4%ルールも踏まえ、あらためてていねいに見直してみます。投資歴約7年・40代4人家族の、等身大の数字です。
増やす力シリーズ、22本目。これがシリーズの最終回です。
実は、このブログのいちばん最初の記事で、わが家のサイドFIRE目標を 「金融資産7,500万円」 とお伝えしていました。
ただ、あのときはサラッと触れただけです。どうやってその数字が出てくるのか、いまどのくらい近づいているのかまでは、ちゃんと書いていませんでした。
そこでシリーズの締めくくりに、前回の4%ルールも踏まえて、その7,500万円という数字を、あらためてていねいに見直してみます。
先にお断りしておくと、ここから出てくる数字は、わが家の前提をもとにした概算です。万円単位で丸めていますし、前提が変われば答えも変わります。
それでも、「考え方の道すじ」として読んでいただければうれしいです。あわせて、7年でどう増えてきたのかも、この回で初めて並べてみます。
まず、わが家のサイドFIREの「前提」
必要資金を出すには、まず「どんな暮らしを目指すのか」を決める必要があります。わが家の前提は、こうです。
- 生活費:サイドFIRE開始時点で、娯楽費も含めて 月50万円(年600万円) を想定。
- 働き方:完全に仕事を辞めるのではなく、その半分の月25万円(年300万円)は、自分の選んだ仕事で稼ぎたい。
- 時期:2033年までを目標に。
- 年金:現時点の単純試算には含めない。一方、資産の合計の現在額には、現金・預金のほか、将来受け取る見込みの金額も含める。
ここで大事なのが、サイドFIREは「働くのをやめること」ではなく、「自分の選んだ仕事で、必要なぶんだけ働くこと」だという点です。完全リタイア(フルFIRE)とは、ここが決定的に違います。そして、この違いが、必要資金を大きく左右します。
では、いくら必要か
考え方はシンプルです。生活費のすべてを資産でまかなう必要はありません。働いて稼ぐぶんを引いた、残りだけを資産から取り崩せばいい。
つまり、資産でまかなうのは、
年間の生活費 600万円 − 働いて稼ぐ 300万円 = 年300万円
この「年300万円」を、資産の取り崩しでまかないます。ここで登場するのが、前回お話しした4%ルールです。「年間の生活費の25倍を貯めれば、その4%で暮らせる」という、あの目安。これを使うと、
年300万円 × 25 = 7,500万円
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 年間の生活費 | 600万円 |
| サイドFIREでの労働収入 | −300万円 |
| 資産でまかなう額(1年) | 300万円 |
| 必要資産(4%ルール=×25) | 約7,500万円 |
約7,500万円。最初の記事でも触れた、わが家の目標額です。
あらためて計算の道すじをたどってみると、ただ「大きい」だけだった数字に、きちんと裏づけが見えてきました。「漠然と大きい」から「根拠のある7,500万円」へ。それ自体に、意味があると思っています。
なお、この数字は年金を計算に入れていません。ただし、物価、税金、生活費、資産を使える時期も変わるため、年金を除いたことだけで「安全側」とは言い切れません。7,500万円は現時点の前提で置いた目標で、今後も定期的に見直します。
この試算をしたあとの朝、いつもの道を歩きながら、景色が少しだけ違って見える気がしたのを覚えています。
ゴールまでの距離そのものは、何も変わっていません。それでも、道すじが見えているだけで足取りは軽くなる。数字にする意味は、そういうところにあるのかもしれません。
わが家の現在地と、2033年までの計画
では、いまどこにいるのか。2026年8月時点で、資産の合計は約3,800万円です。
ここまで、7年かけて来ました。せっかくの最終回なので、途中の数字も並べておきます。
| 時点 | 資産の合計 |
|---|---|
| 投資を始める直前 | 200万円 |
| 2019年末 | 300万円 |
| 2020年末 | 400万円 |
| 2021年末 | 600万円 |
| 2022年末 | 900万円 |
| 2023年末 | 1,200万円 |
| 2024年末 | 1,800万円 |
| 2025年末 | 3,000万円 |
| 2026年8月 | 約3,800万円 |
※過去の年末の数字は、当時の記録を復元したものではなく、私の記憶による概算です。将来受け取る見込みの金額を含みます。
こうして並べてみると、自分でも少し驚きます。最初の5年で1,200万円。そのあとの2年半で、2,600万円。
後半の伸びが大きいのは、積立額を月30万円まで増やしたことと、相場に恵まれたことの両方だと思っています。少なくとも、私が急に投資が上手になったからではありません。
そのことがよく分かるのが、2025年の1年間です。1,800万円から3,000万円へ、1,200万円増えました。
ただ、このうち給与や賞与から自分で積み上げたのは、約440万円です。相場と為替の影響が約360万円。
そしてもうひとつ、持っていた不動産を売却した分が約350万円ありました。残りは、将来受け取る見込みの金額が増えた分です。
こうして分けてみると、自分の給与から積み上げた分は、増えた額の半分にも届いていません。相場と、不動産の売却に助けられた1年でした。
ただ、相場も、不動産を売ったことも、自分で選べたわけではありません。自分で決められるのは、毎月いくら積み立てるかだけです。
もう一度、表の前半を見てみてください。1年に100万円や200万円しか増えていない時期があります。正直、派手さのない数年でした。
でも、あのころに投資を止めていたら、いまの3,800万円はなかったと思います。増えている実感のない時期に積み上げた分が、後半の伸びの土台になっているのです。
「毎月の積立を止めなかった」ことが効きました。
目標までの距離
目標7,500万円に対する単純比率は、約51%。ようやく半分を越えましたが、まだ残り約3,700万円あります。
ただ、この51%をそのまま「半分終わった」とは思っていません。
合計には、運用している資産のほかに、必要に応じて使う現金・預金等(将来受け取る見込みの金額を含む)が入っています。8月時点で、約1,000万円あります。
つまり、51%がそのまま取り崩せる割合ではありません。ここを混ぜて数えると、自分に甘い計算になります。
そのうえで、ここから先の見通しを、次の前提で置いてみます。
- これからも積立を続ける(新NISAを中心に、毎月30万円)
- 運用している部分は、年5%で増えると仮定する
- 現金・預金等は、増えると仮定しない
この置き方で単純に計算すると、合計が7,500万円に届く目安は約6年半でした。2033年という目標時期とは、ぎりぎり重なる形です。
もちろん、相場は思いどおりには動きません。将来受け取る見込みの金額も税引前の概算で、条件によって変わります。
それから、企業型DCは2033年時点ではまだ引き出せない見込みです。そこはNISA・特定口座・現金でつなぐ必要があると考えています。
約6年半は、達成を約束する期限ではありません。 いまの前提を置いたら、こう出た。それだけの数字として見ています。物価が上がれば、目標額そのものを上げ直すことになるはずです。
なお、ここまで並べてきたのは大づかみな数字です。毎月どう動いたのかまでは書ききれません。そこで、9月からは月に一度、その月の増減を報告していくつもりでいます。うまくいった月も、そうでない月も、そのまま書きます。
読んでくださる方に向けてでもありますが、正直なところ、自分のためのメモでもあります。あとから読み返したときに、その月に何を考えていたのかが残っているように。
数字にしてみて、見えたこと
表を作ってみて、いちばん意外だったのは、自分の気持ちのほうが動いたことでした。
「あと約3,700万円」と書き出してしまうと、サイドFIREをリアルに感じられます。足りないことは変わっていないけど、もう漠然とはしていない。
前提が変われば答えも変わりますが、それでも、一度書き出したことに意味はありました。
「7,500万円に届かなければ失敗だ」と、どこかで思っていた自分にも気づきました。近づくほど選択肢は増えるのだから、0か100かではありません。
もうひとつ、計算していて手が止まったことがあります。
もし完全リタイアを目指していたら、年600万円 × 25 = 1.5億円でした。この数字を先に見ていたら、私はたぶん始めてすらいなかったと思います。
でも、半分を自分の選んだ仕事で稼ぐと決めた瞬間に、7,500万円になりました。貯めたわけでも増やしたわけでもなく、働き方を決め直しただけです。
稼ぐ力の話は、また別の機会に書きます。
まとめ:貯める・増やす、その先へ
ここまでお読みいただき、本当にありがとうございました。
貯める力で家計を見直して年68万円を生み出し、増やす力で「どう増やすか」を20本あまり。
そしてこの最終回で、最初に掲げた7,500万円という数字を、あらためて確かめなおしました。
まだ遠いです。半分を越えたといっても、残りは3,700万円あります。
それでも、書く前と後では少し違いました。表を作っていて手が止まったのは、いちばん上の200万円という行です。あそこから始めたのかと思うと、残りの3,700万円も、まったく届かない数字ではない気がしてきます。
こわごわ始めた月3万円ほどの積立が、いつのまにか家族の未来を支える柱のひとつになっている。書き終えたいま、私自身とても励まされました。継続することが大切だと、あらためて思います。
増やす力シリーズは、これで完結です。長いあいだ、お付き合いいただきありがとうございました。これからはまた、「稼ぐ」「守る」「使う」といった、お金のべつの一面についても、歩きながら考えていきたいと思います。
「自分はいくら必要なのか」を、一度だけ計算してみてください。生活費の希望額から逆算するだけで大丈夫です。数字が出ると、漠然とした不安が、届きそうな目標に変わります。
明日もまた、歩きながら考えます。
🚶 はいと
40代・4人家族のビジネスパーソン。
毎朝、歩きながらお金と人生のことを考えています。
※本記事の試算は、わが家の前提にもとづく概算であり、特定の成果を保証するものではありません。必要資金は、生活費・働き方・物価・相場・税制・受け取れる年金や将来の受取額などによって大きく変わります。運用利回りの数字はあくまで仮定の試算です。投資は元本割れのリスクを伴い、最終的な判断はご自身の状況に合わせて行ってください。
情報の出どころ
- 金融庁|NISA特設ウェブサイト
- 金融庁|つみたてシミュレーター ── 積立額・利回り・年数の試算の考え方
- 4%ルール(年間生活費の25倍)の原典・研究については、前回記事「4%ルールとは?」の「情報の出どころ」に記載しています。
※試算はあくまで仮定にもとづく概算です。制度・数値は変更されることがあります。
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