サイドFIREに必要な資金はいくら?40代4人家族が7,500万円を試算
「サイドFIREって、結局いくら貯めればできるの?」
結論から言うと、40代4人家族のわが家が目指すのは金融資産7,500万円です。サイドFIRE後の生活費を月50万円と置き、その半分の月25万円は働いて稼ぐ。残りの年300万円を資産から取り崩すと考え、4%ルール(年300万円×25)で出した数字です。2026年8月時点で、約3,800万円まで来ました。
この7,500万円は、このブログの最初の記事でもお伝えした目標です。ここでは、その数字の出し方と、7年でどう増えてきたかを並べます。数字はわが家の前提をもとにした概算で、万円単位で丸めています。前提が変われば、答えも変わります。
まず、わが家のサイドFIREの「前提」
必要資金を出すには、まず「どんな暮らしを目指すのか」から。わが家の前提は、こうです。
- 生活費:サイドFIRE開始時点で、娯楽費も含めて 月50万円(年600万円) を想定。
- 働き方:完全に仕事を辞めるのではなく、その半分の月25万円(年300万円)は、自分の選んだ仕事で稼ぎたい。
- 時期:2033年までを目標に。
- 年金:現時点の単純試算には含めない。一方、資産の合計の現在額には、現金・預金のほか、将来受け取る見込みの金額も含める。
ここで大事なのは、サイドFIREは「働くのをやめること」ではないという点です。「自分の選んだ仕事で、必要なぶんだけ働くこと」です。完全リタイア(フルFIRE)とは、ここが決定的に違う。そして、この違いが、必要資金を大きく左右します。
では、いくら必要か
考え方はシンプルです。生活費のすべてを資産でまかなう必要はありません。働いて稼ぐぶんを引いた、残りだけを資産から取り崩せばいい。
つまり、資産でまかなうのは、
年間の生活費 600万円 − 働いて稼ぐ 300万円 = 年300万円
この「年300万円」を、資産の取り崩し(少しずつ売って生活費にあてること)でまかないます。ここで登場するのが、前回お話しした4%ルールです。「年間の生活費の25倍を貯めれば、その4%で暮らせる」という、あの目安。これを使うと、
年300万円 × 25 = 7,500万円
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 年間の生活費 | 600万円 |
| サイドFIREでの労働収入 | −300万円 |
| 資産でまかなう額(1年) | 300万円 |
| 必要資産(4%ルール=×25) | 約7,500万円 |
約7,500万円。最初の記事でも触れた、わが家の目標額です。
あらためて計算の道すじをたどってみると、ただ「大きい」だけだった数字に、きちんと裏づけが見えてきました。「漠然と大きい」から「根拠のある7,500万円」へ。それ自体に、意味があると思っています。
なお、この数字は年金を計算に入れていません。ただし、物価、税金、生活費、資産を使える時期も変わるため、年金を除いたことだけで「安全側」とは言い切れません。7,500万円は現時点の前提で置いた目標で、今後も定期的に見直します。
この試算をしたあとの朝、いつもの道を歩きながら、景色が少しだけ違って見える気がしたのを覚えています。
ゴールまでの距離そのものは、何も変わっていません。それでも、道すじが見えているだけで足取りは軽くなる。数字にする意味は、そういうところにあるのかもしれません。
わが家の現在地と、2033年までの計画
では、いまどこにいるのか。2026年8月時点で、資産の合計は約3,800万円です。
※この金額は、記事を書いた2026年8月時点のものです。その後、9月末には3,800万円になりました。毎月の最新の数字は、定期報告に記録しています。
ここまで、7年。途中の数字も、並べておきます。
| 時点 | 資産の合計 |
|---|---|
| 投資を始める直前 | 200万円 |
| 2019年末 | 300万円 |
| 2020年末 | 400万円 |
| 2021年末 | 600万円 |
| 2022年末 | 900万円 |
| 2023年末 | 1,200万円 |
| 2024年末 | 1,800万円 |
| 2025年末 | 3,000万円 |
| 2026年8月 | 約3,800万円 |
※過去の年末の数字は、当時の記録を復元したものではなく、私の記憶による概算です。将来受け取る見込みの金額を含みます。
こうして並べてみると、自分でも少し驚きます。最初の5年で1,200万円。そのあとの2年半で、2,600万円。
後半の伸びが大きいのは、積立額を月30万円まで増やしたことと、相場に恵まれたことの両方だと思っています。少なくとも、私が急に投資が上手になったからではありません。
そのことがよく分かるのが、2025年の1年間。1,800万円から3,000万円へ、1,200万円増えました。
ただ、このうち給与や賞与から自分で積み上げたのは、約440万円です。相場と為替の影響が約360万円。
そしてもうひとつ、持っていた不動産を売却した分が約350万円。残りは、将来受け取る見込みの金額が増えた分です。
こうして分けてみると、自分の給与から積み上げた分は、増えた額の半分にも届いていません。相場と、不動産の売却に助けられた1年でした。
ただ、相場も、不動産を売ったことも、自分で選べたわけではない。自分で決められるのは、毎月いくら積み立てるかだけです。
もう一度、表の前半を見てみてください。1年に100万円や200万円しか増えていない時期があります。派手さのない数年でした。
でも、あのころに投資を止めていたら、いまの3,800万円はなかったと思います。増えている実感のない時期に積み上げた分が、後半の伸びの土台になっているのです。
「毎月の積立を止めなかった」ことが効きました。
目標までの距離
目標7,500万円に対する単純比率は、約51%。ようやく半分を越えましたが、まだ残り約3,700万円あります。
ただ、この51%をそのまま「半分終わった」とは思っていません。
合計には、運用している資産のほかに、必要に応じて使う現金・預金等(将来受け取る見込みの金額を含む)が入っています。8月時点で、約1,000万円。
つまり、51%がそのまま取り崩せる割合ではない。ここを混ぜて数えると、自分に甘い計算になります。
そのうえで、ここから先の見通しを、次の前提で置いてみます。
- これからも積立を続ける(新NISAを中心に、毎月30万円)
- 運用している部分は、年5%で増えると仮定する
- 現金・預金等は、増えると仮定しない
この置き方で単純に計算すると、合計が7,500万円に届く目安は約6年半。2033年という目標時期とは、ぎりぎり重なる形です。
もちろん、相場は思いどおりには動かない。将来受け取る見込みの金額も税引前の概算で、条件によって変わります。
それから、企業型DCは2033年時点ではまだ引き出せない見込み。そこはNISA・特定口座(NISAではない普通の口座)・現金でつなぐ必要があると考えています。
約6年半は、達成を約束する期限ではありません。 いまの前提を置いたら、こう出た。それだけの数字として見ています。物価が上がれば、目標額そのものを上げ直すことになるはずです。
なお、ここまで並べてきたのは大づかみな数字。毎月どう動いたのかまでは書ききれません。そこで、9月からは月に一度、その月の増減を報告していくつもりでいます。うまくいった月も、そうでない月も、そのまま書きます。
読んでくださる方に向けてでもありますが、自分のためのメモでもあります。あとから読み返したときに、その月に何を考えていたのかが残っているように。
数字にしてみて、見えたこと
表を作ってみて、いちばん意外だったのは、自分の気持ちのほうが動いたことでした。
「あと約3,700万円」と書き出してしまうと、サイドFIREをリアルに感じられます。足りないことは変わっていないけど、もう漠然とはしていない。
前提が変われば答えも変わりますが、それでも、一度書き出したことに意味はありました。
「7,500万円に届かなければ失敗だ」と、どこかで思っていた自分にも気づきました。近づくほど選択肢は増えるのだから、0か100かではありません。
もうひとつ、計算していて手が止まったことがあります。
もし完全リタイアを目指していたら、年600万円 × 25 = 1.5億円。この数字を先に見ていたら、私はたぶん始めてすらいなかったと思います。
でも、半分を自分の選んだ仕事で稼ぐと決めた瞬間に、7,500万円になりました。貯めたわけでも増やしたわけでもなく、働き方を決め直しただけです。
稼ぐ力の話は、また別の機会に書きます。
まとめ:必要資金は、資産から補う年額の25倍
必要資金は、資産から補う年額の25倍。 わが家の場合は、年300万円×25で7,500万円でした。
貯める力で家計を見直して年68万円を生み出し、増やす力で「どう増やすか」を20本あまり。
そしてこの記事で、最初に掲げた7,500万円という数字を、あらためて確かめなおしました。
まだ遠いです。半分を越えたといっても、残りは3,700万円あります。
それでも、書く前と後では少し違いました。表を作っていて手が止まったのは、いちばん上の200万円という行です。あそこから始めたのかと思うと、残りの3,700万円も、まったく届かない数字ではない気がしてきます。
こわごわ始めた月3万円ほどの積立が、いつのまにか家族の未来を支える柱のひとつになっている。書き終えたいま、私自身とても励まされました。継続することが大切だと、あらためて思います。
「自分はいくら必要なのか」を、一度だけ計算してみてください。生活費の希望額から逆算するだけで大丈夫です。数字が出ると、漠然とした不安が、届きそうな目標に変わります。
明日もまた、歩きながら考えます。
はいと
40代・4人家族の会社員。
お金の知識がなかった、あの頃の自分に向けて書いています。
※本記事の試算は、わが家の前提にもとづく概算であり、特定の成果を保証するものではありません。必要資金は、生活費・働き方・物価・相場・税制・受け取れる年金や将来の受取額などによって大きく変わります。運用利回りの数字はあくまで仮定の試算です。投資は元本割れのリスクを伴い、最終的な判断はご自身の状況に合わせて行ってください。
※試算はあくまで仮定にもとづく概算です。制度・数値は変更されることがあります。
情報の出どころ
- 金融庁|NISA特設ウェブサイト
- 金融庁|つみたてシミュレーター ── 積立額・利回り・年数の試算の考え方
- 4%ルール(年間生活費の25倍)の原典・研究については、前回記事「4%ルールとは?」の「情報の出どころ」に記載しています。

はいと

