物販副業を半年試して分かったこと|初心者が先に見るべき「お金の流れ」

小さな商品から梱包、記録までの物販の流れを整然と並べた雑誌挿絵
「物販って、安く仕入れて高く売るだけなら、始めやすそう」
「副業の最初の一歩として、自分にもできるだろうか」

私が最初に試した副業は、物販でした。取り組んだのは半年ほど。大きく稼げたわけではありませんが、お金が入って、出て、また次の仕入れにつながる。その流れを体で理解できた経験は、いまも残っています。

前回は、Webライティングの単価に、自分からは手をつけなかった話を書きました。今回は、その前に試した物販の話です。


物販を選んだのは、「商売の基本」を知りたかったから

物販は、商品を仕入れて、必要としている人に届ける仕事です。形にすると、とてもシンプル。

仕入れる → 売る → 発送する → 次の仕入れにつなげる

会社員として働いていると、売上が生まれるまでのお金の流れを、自分の手で最後まで扱う機会は多くありません。物販なら、小さな規模でも「売るとはどういうことか」を体験できる。そこに惹かれました。

もうひとつ、単純な理由もあります。買って売る、というのは分かりやすく、とっつきやすそうだと思ったからです。

そしてもうひとつ。そもそも、選べる副業の範囲が決まっていました。

副業を始める前に勤務先の就業規則を確認したところ、雇用される形の副業は不可。個人事業主として行う副業ならOK、という内容でした。

つまり、アルバイトのように雇われて働く道は、最初から選べません。物販は、その条件に収まる数少ない選択肢のひとつでした。

何を、どこで売っていたか

扱っていたのは、家電、ペット用品、おもちゃが中心でした。

この3つを選んだのは、深い戦略があったからではありません。自分が中身をある程度わかるもの、興味があるものを優先した結果、この3つになりました。

知らないジャンルは、相場が高いのか安いのかも分かりません。興味がなければ、調べるのも続きません。

売る場所は、メルカリとAmazonの2つを使いました。同じ物販でも、この2つは性格がかなり違います。

メルカリAmazon
売り方1点ずつ出品して、個人に売る同じ商品ページに相乗りして売る
向く商品中古、1点もの新品、同じものが複数
手ざわり値下げ交渉のやりとりがある淡々と売れていく

同じ商品でも、置く場所で売れ方が変わる。 これは、やってみて初めて分かったことでした。

Amazonに出しても動かなかったものが、メルカリではすぐ売れる。逆に、メルカリで反応がなかったものがAmazonで売れることもありました。客層が違うのだと思います。

売れないときに「この商品がダメだった」と決めつけず、場所を変えてみる。それだけで結果が変わることがありました。


仕入れの上限は、約50万円

仕入れに使うお金には、上限を約50万円と決めていました。固定ではなく、キャッシュフローの状態を見ながら動かす形です。売れて現金が戻ってくれば増やし、在庫が滞れば絞る。

上限を先に決めておくと、いい商品を見つけたときに迷いません。買えるか買えないかが、その時点の手元の現金で決まるからです。これは、副業を選ぶときに大切にした軸とも重なる考え方でした。


売上と利益は、まったく別だった

物販で最初に実感したのは、売れた金額がそのまま利益ではない、という当たり前のことでした。

商品を仕入れるお金があり、販売時には手数料がかかる。発送には送料がかかり、梱包にも小さな費用と手間がかかります。売上だけを見ると順調に見えても、最後に手元へ残る金額は、思ったより小さいことがありました。

この手数料が、思っていたより効きます。メルカリは販売価格の10%が販売手数料。売上を口座へ引き出すときにも、振込手数料がかかります。Amazonは商品のカテゴリーによって手数料率が変わり、出品プランによっては月額の固定費も。

つまり、1万円で売れても、手元に1万円は残りません。 そこから手数料が引かれ、送料が引かれ、仕入れ代を差し引いて、ようやく利益が出ます。

利益 = 売上 − 仕入れ − 手数料 − 送料などの費用

この式を、頭ではなく実感として理解できたことが、物販で得た大きな収穫です。

おかげで、仕入れるときの見方も変わりました。「いくらで売れそうか」ではなく、「引かれるものを全部引いて、いくら残るか」から考えるようになる。

実際にやっていたのは、こういう順番です。

  1. 仕入れ値を確認する
  2. Amazonとメルカリでのおおよその販売価格を調べる
  3. そこから手数料・送料などの諸経費を引く
  4. いくら利益が残るかを出す

4まで出してから、買うかどうかを決める。逆から数えるこの順番が、身についた感覚でした。

会社員として給料をもらっていると、この逆算をする機会はまずありません。入ってくる金額が先に決まっていて、そこから引かれていくのを見ているだけです。

家計でも副業でも、「入ってくるお金」だけでなく、「何に出ていくか」を見る。物販は、その練習になりました。


在庫は、売れるまで「お金が形を変えたもの」

もう一つ、強く印象に残ったのが在庫です。

仕入れた商品は、売れるまでは現金に戻りません。棚に置いてある商品は、ただの荷物ではなく、自分が先に払ったお金が形を変えたもの。その感覚を知ると、仕入れるときの見方が変わります。

「売れそう」だけで増やさない。売れるまでにどのくらい時間がかかるか、保管する場所はあるか、売れなかったときにどうするか。小さな物販でも、考えることは意外と多い。

売れると思って仕入れたのに、なかなか動かない。そういうことは、実際にありました。数か月そのまま残った商品もあります。

だからこそ、上限を決めて始めてよかったと思います。在庫との付き合い方は、次の記事で改めて詳しく書きます。


半年で区切ったからこそ、残った学び

物販に取り組んだのは半年ほどでした。続けなかったから失敗だった、とは思っていません。

区切りをつけた理由は、2つあります。

ひとつは、Webライティングをやってみたかったこと。いつか自分のブログを書きたいと思っていて、そのためには書く経験が要る。そちらに時間を移したい気持ちが、だんだん強くなっていきました。

もうひとつは、半年やって、収益がそこまで伸びなかったこと。売れないわけではありません。ただ、物販には売れそうな商品の調査、仕入れルートの調査、店舗の調査と、思っていたよりずっと多くの工数がかかります。

本業があり、家庭もある。時間の融通がきかないぶん、そこが重くのしかかりました。やめた経緯は、シリーズの後のほうで詳しく書きます。

自分に合うかどうかは、実際にやってみないと分からないものです。物販を通して、私は「お金の流れを自分で作る面白さ」と同時に、在庫や発送を抱える働き方が、自分の暮らしに合うかどうかを考えるようになりました。

その後、在庫を持たずに始めやすいWebライティングへ進んだのも、この経験があったから。やめたことも、次の選択をよくする材料になる。副業では、その感覚がとても大切だと思います。


これから物販を試すなら、小さく始めたい

物販は、すべての人に向く副業ではありません。でも、商品を通じて誰かに価値を届けることや、お金の流れを実地で学ぶことに興味があるなら、試してみる意味はあると思います。

始めるなら、生活費を使い込まないこと。保管場所を先に決めること。 売上ではなく、費用を引いた利益を見ること。この3つだけでも、最初の失敗を小さくできます。

私の保管場所は、自分の部屋でした。Amazonの倉庫に預ける方法もありますが、そちらは使っていません。部屋に置ける量には限りがあるので、大きなものは、そもそも仕入れられない。 保管場所を決めるというのは、仕入れる量の上限を決めることでもありました。

物販は、利益だけを追うためのものではありません。自分にとって、どんな働き方が続けやすいかを知る機会にもなります。

まとめ:小さな商売が、お金の見え方を変えた

物販を半年試してみて、私が学んだのは、仕入れ・販売・発送という小さな商売の一連の流れでした。

  • 売上と利益は違う
  • 在庫は、お金が形を変えたもの
  • 小さく始めれば、向き・不向きを確かめられる

この経験は、いまの家計管理や副業の選び方にもつながっています。派手な成功ではなくても、自分に残る学びがある。そう思えた半年でした。

次回は、その半年でいちばん神経を使った「在庫」の話です。抱えすぎないために決めていたことを、もう少し具体的に書きます。

🌱 最後に、ひとつだけ

物販を試すなら、まず家にある不要品をひとつ売ってみてください。仕入れゼロで、出品から発送、入金までの流れが体験できます。向き不向きは、それだけでも見えてきます。

明日もまた、歩きながら考えます。


はいと はいと
40代・4人家族のビジネスパーソン。
毎朝、歩きながらお金と人生のことを考えています。

※本記事は、私自身の経験にもとづく考え方です。物販の収益や在庫リスクには個人差があります。始める際は、生活に影響しない範囲で、ご自身の判断で取り組んでください。


情報の出どころ

  • 本記事は、私自身が物販に取り組んだ経験(3年ほど前に半年)にもとづいています。外部資料は使用していません。
  • 副業を選んだときの考え方は、副業の選び方で整理した4つの軸にもとづいています。
  • メルカリ「メルカリの手数料」 ── 販売手数料は販売価格の10%、振込手数料は一律200円(お急ぎ振込は別途200円)。2026年9月に確認。
  • Amazon「出品にかかる費用」 ── 出品プランの月額と、カテゴリー別の販売手数料について。
  • 手数料は改定されることがあります。最新の条件は、各サービスの公式案内でご確認ください。
  • 在庫との付き合い方は、次の記事で改めて詳しくお話しします。

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