全世界株か、S&P500か? わが家が“全世界株”を選んだ理由

執筆・確認:はいと|40代・4人家族の会社員。投資歴約7年、Webライターとして100本以上を執筆。

なだらかな丘の上で道が二手に分かれ、朝日が差し込む水彩風景
「インデックスにするのは決めた。でも、全世界株とS&P500、どっちを選べばいいの?」
「まわりはS&P500がいいって言うけど、本当にそれで合ってる?」

インデックス投資を始めようとすると、ほぼ誰もがぶつかるのが、この“最初の分かれ道”です。投資歴7年の私も、ここでしっかり悩みました。今日は、2つの違いを整理しながら、私が出した答えをお話しします。

前回は、個別株をやめてインデックスに軸を移した話をしました。「よし、インデックスでいこう」と決める。すると、ほぼ必ず次の疑問が待っています。

それが、「全世界株か、S&P500か?」という問いです。

ネットを見れば、「S&P500一択!」という声もあれば、「いやいや全世界株でしょ」という声もある。どちらももっともらしくて、初心者ほど迷ってしまいます。今日は、私がどう考えて、どちらを“軸”に選んだのかをお話しします。


「全世界株か、S&P500か」── 多くの人が迷う分かれ道

まず前提として、どちらも「低コストで広く分散できる、選択肢になりうるインデックス」です。

それでも迷うのは、2つの“性格”が少しだけ違うから。ここを理解すると、自分に合うほうが見えてきます。


2つの違いを、シンプルに整理する

むずかしく考える必要はありません。違いは、ひとことで言えば「どこまで広く分散するか」です。

全世界株 ── 世界まるごとに分散する

全世界株のインデックスは、その名のとおり、世界中の株式にまとめて投資します。アメリカ、日本、ヨーロッパ、そして新興国まで。先進国から新興国まで、数千社にまるごと分散するイメージです。

こうした全世界株のインデックスファンドは、いまは低コストの商品がそろっていて、たった1本買うだけで、世界中の株式にまるごと投資できます。

S&P500 ── アメリカの代表500社に集中する

いっぽうのS&P500は、アメリカを代表する約500社に投資するインデックスです。AppleやMicrosoftといった、世界的な巨大企業がずらりと並びます。

S&P500に連動するインデックスファンドも、低コストのものが広く選べます。過去の実績で見れば、アメリカ経済の力強い成長を、しっかり取り込んできました。

表で並べてみると

比較ポイント全世界株S&P500(米国株)
投資先世界中の先進国・新興国(数千社)アメリカの代表的な約500社
分散の広さ国も地域も幅広く分散アメリカ1国に集中
米国が占める割合全体のおよそ6割前後100%
ざっくりした考え方どこが伸びるか読まず、世界全体に乗る今後もアメリカの成長を信じる
ここで一つ、意外と知られていないポイント。全世界株の中身は、実はその約6割がアメリカなんです。つまり「全世界株を選ぶ=アメリカを外す」ではありません。アメリカにもしっかり乗りながら、それ以外の国も少し加える、というイメージに近いのです。

わが家が「全世界株」を選んだ理由

さんざん迷った末、私がコア(軸)に選んだのは、全世界株でした。理由は、大きく2つあります。

「どこが伸びるか」を、自分で読まなくていい

いちばんの理由は、これです。

過去の実績だけ見れば、たしかにアメリカは強い。でも、その強さが、この先も続くかどうかは、誰にも分かりません。10年後、20年後に、どの国の経済が伸びているか── それを当てにいくのは、結局個別株をやめた理由と同じ「予想ゲーム」になってしまう。

だったら、どこが伸びても取りこぼさないように、世界全体に乗っておく。これがいちばんラクで、自分の性格に合っていました。アメリカが伸びれば、その恩恵も約6割ぶん受けられますしね。

一本で完結する“ほったらかしやすさ”

もう一つは、シンプルさです。

全世界株は、1本買うだけで世界中に分散が完成します。「先進国も新興国も、バランスよく持ちたい」と自分で組み合わせる必要がない。考えることが、限りなく少なくなる

忙しい40代の私にとって、この「ほったらかしやすさ」は、何よりの魅力でした。『ほったらかし投資術』で学んだ「淡々と続ける」を、いちばん実践しやすい形だったのです。

私にとって全世界株は、「未来を当てにいかない」「考えなくていい」── このふたつを同時に叶えてくれる、ちょうどいい選択でした。

もちろん、S&P500もすばらしい選択肢

ここまで読むと「じゃあS&P500はダメなの?」と思われるかもしれませんが、けっしてそんなことはありません。

「これからもアメリカの成長を信じている」「世界の最先端企業に集中して乗りたい」── そういう方にとっては、S&P500も選択肢になります。一定の期間では、S&P500が全世界株を上回る場面もありました。未来は誰にも分からないからこそ、自分が信じられるほうを選ぶ。それも、すごく誠実な向き合い方だと感じます。

どちらが正解、という話ではありません。「これなら、何があっても続けられる」と思えるほう── それが、その人にとっての正解なのだと思います。


私が大事にしているのは「コロコロ乗り換えないこと」

最後に、自分が気をつけていることを、ひとつだけ。

全世界株かS&P500かで悩むのは、とても健全なこと。ただ、いちばんもったいないと感じるのは、決めたあとにコロコロ乗り換えてしまうことです。

「最近はS&P500が好調だから、こっちに変えよう」「やっぱり全世界株かな」── かつての私もそうでしたが、相場を追いかけて乗り換えていると、結局は個別株をやめた理由で書いた「当てにいく投資」に逆戻りしてしまいます。

どちらを選んでも大丈夫。だからこそ、一度決めたら、どっしり構えて続ける。それが、インデックス投資との、いちばん心地よい付き合い方でした。

まとめ:迷ったら、より広く分散しておく

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

全世界株か、S&P500か。私の結論は、こうでした。

未来を当てにいかず、世界全体に乗る。 迷ったら、より広く分散しておく。コアを全世界株にしているのは、それがいちばん「考えずに続けられる」形だったからです。

もちろん、S&P500を選ぶ人を否定するつもりは、まったくありません。大事なのは、自分が納得して、長く続けられる一本を選ぶこと。そして、一度決めたら、どっしり構えること。それだけです。

さて、ここまで「全世界株を軸にする」と決めたところで、いざ買うとなると、全世界株のインデックスファンドにもいくつか種類があります。「結局、どれを買えばいいの?」── そう思いますよね。次回は、実際に選んだ全世界株ファンドと、その決め手を、包み隠さずお話しします。

明日もまた、歩きながら考えます。


はいと はいと
40代・4人家族のビジネスパーソン。
毎朝、歩きながらお金と人生のことを考えています。

※本記事は執筆時点の情報および筆者の実体験に基づくものです。投資は元本割れのリスクを伴います。最終的な投資判断はご自身の責任でお願いします。


情報の出どころ

関連記事